Adonais
ローリング・ストーンズの最初のリーダーだったブライアン・ジョーンズが27歳で死んだ時、ロンドンのハイドパークで追悼コンサートが開かれた。
ミック・ジャガーは歌う前、シェリーの詩を朗読した。
彼は死んではいない
眠ってもいない
生の夢から目覚めたのだ
我らこそ幻を相手に無益な戦いを続け
精神の刃で不死身の無を打つ
死体のごとく腐敗し
恐怖と悲嘆に
日々苦しみやつれ
冷たい希望が肉体に群がる
神は残り
人は変化し消える
天の光は永遠に輝き
地の影は飛び去る
生はステンドグラスに似て
死に砕かれるまで
永遠の日光を染める
死ぬがいい
そして求めるものの
飛び去る後を追え
今月初めに起こったあの酷い事件の時、この詩のことを思い出した。
誰かが何かを成し遂げようとする時、そしてそれが志半ばだった時、いつもこの詩を思い出す。
そう、彼は死んではいない。眠ってもいない。
脅迫もナイフも、彼の精神を殺すことは出来ないのだ。