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A Song For You

 レオン・ラッセル.jpg
 Leon Russell / Leon Russell(1970)

 レオン・ラッセルの『ソング・フォー・ユー』は大好きで、聴くとたいてい泣けてくる。
 カーペンターズもカバーしていて、こちらは温かい名曲なのに、オリジナルはトゲトゲしい。でも、ラブ・ソングってそういうものだと思う。

 この曲を作った頃、レオン・ラッセルには好きな女性がいて、せっせと曲を捧げていた。ところが彼女には思い人がいて、曲をその彼(しかもミュージシャン)にあげていた。
 そんなことも知らず、贈った歌。

 でも思うのは、究極のラブ・ソングは、決して満たされるものじゃないということ。
 「僕も君もハッピー」みたいなのは、全然ラブソングじゃない。愛はほとんど一方的で、自分勝手で、だからこそ真っすぐで、決して満たされることのないもの。
 すべて分かり合える、思い合えるなんて幻想に過ぎない。

 でも、それでも歌わずにいられないのが人で、それはとても辛く、悲しいこと。
 だからこそラブソングは孤高で、それゆえ美しく、勇気も出てくる。

 ・・と、感じてみたくなったら、ぜひレオン・ラッセルの『ソング・フォー・ユー』を聴いてみてください。
 願わくば、彼の歌が、世界中の多くのマイノリティたちを救いますように。

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