Night Cruising 1995
フィッシュマンズ / ナイトクルージング (1995)
自分にとって90年代中頃の東京は、岡崎京子の「リバーズ・エッジ」と、フィッシュマンズの「ナイトクルージング」のイメージ。
実際、間違ってないと思う。
音楽シーンでいうと、ちょうど「渋谷系」が始まる頃で、表の世界のキラメく東京は彼ら渋谷系が牽引し、実際の東京(のいろいろな意味でエッジな場所)で起こっていたことは、下北沢系である岡崎京子やフィッシュマンズが表現していた、と思う。
いま考えても、あの頃の得体の知れないキラキラの空気感と、底知れぬブルーな行き詰まりが同時に漂っていた殺伐とした光景は、目に見えずにあらゆる場所に拡散された絶望のような気がして、軽くめまいを覚える。
経済以上の「失われた20年間」が、あの時から始まったんだと思う。
それにしても、冷静になって振り返ってもなお、同時進行していたキラキラの絶望感をこんなにも的確に、作品そのものまで浮遊感溢れる傑作として作り上げた彼らは、本当にあの時、ある種の高みにまで達してしまった。
もし岡崎京子とフィッシュマンズに不幸な出来事が起こらず、作品を発表し続けていたら、こんな失われた20年にはなっていなかったんじゃないかと、本気で思う。
Heaven Let Me In
Friendly Fires / Heaven Let Me In (2018)
これは見っけもの!
すごくいい!
Cider Beach
Yuri Ichii / JOYHOLIC (1996)
サイダー溢れる街を、駆け抜けていく・・。
追憶の1996年。
New Order / Age Of Consent
New Order / Power, Corruption & Lies (1983)
アルバム冒頭の『Age Of Consent』には、『調和の時代』という邦題が付けられ、ブロンスキー・ビートのデビュー・アルバムのタイトルにもなった。
自分にとって New Wave とは、ニュー・オーダーとXTCの歩みそのものであり、この2つのバンドの楽曲はすごくよく聴いた。
そして一ヶ月後、元号は『Order and Harmony』になる。
秩序と調和。
まるでニュー・オーダーみたいだな・・。