After Hours (Twelve Bars Past Midnight)
Rickie Lee Jones
リッキー・リー・ジョーンズを聴くと、たまらなく高校生の頃のことを想い出す。
とても懐かしくて、かけがえがなくて、どこか哀しいこと。
When You Sleep
My Bloody Valentine / Loveless (1991)
先日、ラブレスが出てもう20年なんだな、とぼんやり考えていたら、違う30年だよ、と思い立った。
それで改めてびっくりしたのだけど、もう30年も経ったんだ、この作品。全然古びないな。
リリース当時から、燦然と輝く金字塔アルバム、と言われていたけど、そんなものではない。
もはや歴史的大傑作であり、二度と現れないだろう超重要アルバムなのだ。
ファースト・アルバム『イズント・エニシング』が大好きで、その熱気冷めやらぬなかリリースされたから、リアルタイムで接することが出来て、思い入れも深い。
まだ10代で出会えたことも幸福だった。今思うと、あの頃はピンポイントで歴史的大作がリリースされた特別な時代だった(ストーン・ローゼズのファーストやプリファブ・スプラウトの「ヨルダン・ザ・カムバック」など)。
マイ・ブラッディ・ヴァレンタインのフォロワーは大量に出たけれど、このアルバムが凄すぎて、誰も超えることは出来なかった(どころか、近づくことさえ出来なかった)。
彼ら自身も、このアルバム以降、長く活動がなかった。
様々な宿命を一身に背負ってしまったアルバムだったのかもしれない。
時代は流れて、音楽界のメインストリームはフィードバックノイズではなくなった。けれど、いまだに影響を受けた曲が流れ続け、作品に溢れる幻想的な音世界は30年経っても全く色褪せないのだから、永遠なのだ。
あの時代や、バンドや、心震わせていたリスナーたちも。